360Hzのリフレッシュレートをもつディスプレイが今後発売される
少し前の話ではありますが、ASUS(ASUSTeK Computer Inc.)から世界で一番速いリフレッシュレート360Hzを持つディスプレイの発表がありました。日本国内での発売時期と価格は2020年10月時点では未公開です。
世界初の360Hz搭載のディスプレイの発表当時はTwitterでトレンドワードになるなど多くの反響を呼んでいました。
リフレッシュレートとは
リフレッシュレート(単位はHz)という言葉を聞き慣れない方も多いかもしれませんが、これは「1秒間にディスプレイの映像を書き換える回数」です。
フレームレート(単位はfps)との違いは、フレームレートが「その映像がもつ1秒間のコマ数」であり、リフレッシュレートが「映像を画面に映すために1秒間にどれだけのコマを表示するか」になります。
フレームレートよりリフレッシュレートの値が低いと映像のすべてのコマを表示できないので映像本来のもつ滑らかさが表現できないですし、リフレッシュレートよりフレームレートの値が低いと映像がもつ本来のコマ以上のもの(存在しないコマ)は画面には表示されなくなります。
また、一般的に販売されているディスプレイは、対応する上限のリフレッシュレートが60Hzに設定されていることが多いです。なぜかというと、一般的な動画サイトにアップされた動画には60fpsという上限がかけられているため、60Hz以上にしてもほぼ見た目的な効果がないからです。
ではなぜ、60Hz以上の360Hzもあるディスプレイが反響を呼んでいるのかというと、高いリフレッシュレートをもつディスプレイはゲームにおいてかなり効果を発揮するからです。
なぜゲームではリフレッシュレートが高い方がいいのか
先述の通り、私たちがよく目にする動画サイトでは60fps(フレームレート)の上限が設けられているためリフレッシュレートが60Hzより高くても恩恵を感じにくいのですが、最新のゲームにはフレームレートの上限が設けられていないことが多いです。そのためアクションゲームやレースゲームなど動きが激しいジャンルでは60Hzのディスプレイとの「映像の滑らかさ」の違いが顕著に出てきます。
ここ最近ではeスポーツ(e-Sports)と呼ばれるゲームで競い合う新しいスタイルのスポーツ競技が話題になっていますが、eスポーツではオンラインで自宅から参加できる形態の大会も多く存在しています。その際、デバイス(野球で言うならばバットやグローブ、ボウリングで言うならばボール)は全員共通ではなく自分好みのものを使用できる場合があります。
リフレッシュレートが高いということは画面が速く更新される(遅延が少ない) = 早く状況を判断できるという大きなアドバンテージを得られるので、アクション性の高い対戦ゲームで活躍するゲーマーの多くはリフレッシュレートの高いディスプレイを使用している傾向があります。
現時点ではゲーム以外の用途でリフレッシュレートの高さが効果を発揮できる場面が少ないですが、今後映像コンテンツが60fps以上で配信されるようになったとき、リフレッシュレートが高いディスプレイであれば滑らかに動く映像を楽しむことができるようになります。
そのほかにリフレッシュレートが低い場合は画面のちらつきが発生しやすく、頭痛や眼の疲れといった症状を引き起こす可能性が多くなるので、心配な方はリフレッシュレートを意識しながらディスプレイを選ぶ事をオススメします。